普回向

 願わくは此の功徳を以て、普く一切に及ぼし、我等と衆生と、皆共に仏道を成ぜんことを。

 現代語意訳
 願うことは、この読経の功徳を、広くいっさいの如来・菩薩・諸天・善神・鬼神・亡者・諸精霊に手向け、私たち人間をはじめ生きとし生けるものすべて、みなともに仏の道を成就しますように祈ります。
曹洞宗のお経 わが家の宗教を知るシリーズより

お墓など護られてない場所では、
力のない者はお経なんてやめたほうがいいみたいだぞう。
回向するだけでいいみたい。

 回向=自分の修めた善行の結果が他に向って回(めぐ)らされて所期の期待を満足することをいう。善行の報いは本来自分に還るはずだが、大乗仏教においては一切皆空であるから、報いを他に転回することが可能となる。善行の結果を人々のためになるよう期待し、それを果すのを衆生回向といい、善行の結果を仏果の完成に期待するならば、それを果すことは仏道への回向である。いわば、自分自身の積み重ねた善根功徳を相手にふりむけて与えることを回向という。


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