解説

リードビーター著:『チャクラ』の解説より
訳者:本山博・湯浅泰雄




リードビーターの教説の特徴

 解説の最後に、リードビーターが自らの体験及び仲間の、それも主として白人の(以下略
 チャクラには、より高い次元のプラーナ(生気)を採取し、これを物理的次元の生命力に転換下降せしめ、チャクラと連結しているナディ(気道)を通じてこれを身体全体に配分する働きと、逆に、プラナーヤーマ、ムドラー、チャクラへの精神集中、瞑想を通じて物理的次元の生命力(例えば、性力、精液等)をより高い次元のプラーナに転換上昇をせしめこれを微細身のナディを通じて微細身の全体にいきわたらせる働きとを行うといわれている。(以下略
 古来からのヨーガの教えによると、カルマ(因果の法則に従う世界)に属する世界を、物理的次元の世界=肉体とそれを統合して働く心(識)、微細身とその心、原因身とその心という三つの存在次元に区別している。物理的次元の世界は、最も必然性の支配する私達の今住んでいるこの物質的世界である。微細身の世界は、物理的次元の肉体が死滅してもその存在を失わず死後も存続し、また再生しても肉体と密接な関係を保ちつつそれをより高い次元より支配するものである。原因身は個人が個人として存在を始めるに至った始元であり、個人が個人として存在しうる原因である。この原因身とその心は、微細身とその心よりも次元の高い、より自由な、善性のもので、仏教で言うアラヤ識とその身体に当たるものである。(参考:
 この原因身とその心は、微細身とその心、肉体とその心の背後にあって、常にそれらと密接な関係、相関関係を保ちつつ、それらをコントロールし、プラーナを送り、それらの存在を可能ならしめる原因である。このように個人としての人間存在は三つの異なる次元の存在領域で同時に存在し、それぞれ違ったカルマの働きをもつ。
 この三つのカルマの世界を解脱することによって、悟り、真の自由の世界(プルシャの世界)が開け、神との合一にも達しうるのである。