扉をひらく

リードビーター著:『チャクラ』より


 自然はこのようにチャクラを保護する種々の方策をとっているのであるが、しかしチャクラが常に固く閉ざされていることを意図しているわけではない。それらは、適切なやり方によって開かれるものである。次のように言えば、自然の意図するところについて、もっと正確にのべたことになるであろう。これらの扉は、現在より広く開かれるようにすべきなのではなくて、人間が自分自身を開発して、既に認識された通路からより多くのものを得られるようにすべきなのである。
 ふつうの人間の意識は、生理的身体においてもアストラル的身体においても、まだ純粋な原子的物質を用いることができない。この両次元の間で、ふつう自由に意識的な交流を行うことができないのはこのためである。交流を行うための適切な方法は、二つの次元の身体を共に浄化して、両者の中にある原子的物質に十分に生気を与え、両次元の交流がその(浄化され活性化された)道を通って行えるようにすることである。この場合、網状組織の位置と活動は全く以前と変わりないのであるが、もはや両次元間の完全な交流を妨げるはたらきはなくなる。それでいてしかも、低次の各層が硬化し密着してさまざまの好ましくない作用をひき入れようとするのを防ぐ機能は、依然としてはたらきつづけているのである。
 私がこれまで警告してきたように、霊的能力を発揮することは、人格の発達の自然な結果としておのずとそうなるまで待たなくてはならない。その理由は右にのべた点にあるのである。これまでのべたチャクラの研究からも、たしかにその通りであるということがわかるであろう。これは自然の進化の道であり、唯一の真に安全な道である。修行者はこれによって、あらゆる恩恵を得ると共にあらゆる危険を免れる。これこそ、われわれの師たちがかつて歩んだ大道である。