天 狗


霊性の高い人と一緒にいれば霊性が上がっていく。何も教えてくれない人につくのも、いいみたい。だんだんと風格が身についてきたころに、じゃぁお経でも教えてあげようかと教えてくれる人がいいみたい。恰幅広げていろんなことを教えてくれる人に、あまりたいした人はいないみたい。そいうい人についていても霊性はそのランクにまでしか上がってこない。達観した人は、未熟な人が成長するまで待っている。

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えらいお坊さん

神なんてものは清浄であってもそんな簡単に観照できるものではない。本物の神や仏は、年単位。霊性に対応した神がくる。神や仏が直接くることはほとんどない。メッセージがあれば御使いさんを遣わせる。

また、ある日突然に、というのはまがい物のケースが多い。天狗は力を持っており、自分を神だとして接近してくる。
大勢の変な霊神やまともでない勉強をした行者を従えている。

霊神:そんな効力のないもので戦おうとしているのか?
行者:天狗様につけばこれこれこんなことができるようになるぞ。

と見せびらかす。
もちろん彼らのほうが力があるに決まってる。年輪が違う。

行者の群れは気持ち悪い声でどこの馬の骨ともよくわからん変なお経を唱えはじめている√√
霊神:あなたは今まで何を教わってきたんでしょうか。

なーまくさーまんだーば さらなんせんだ まーかろしゃーな そわたやうんたらた かんまん なーまくさーまんだーば さらなんせんだ まーかろしゃーな そわたやうんたらた かんまん なーまくさーまんだーば さらなんせんだ まーかろしゃーな そわたやうんたらた かんまん なーまくさーまんだーば さらなんせんだ まーかろしゃーな そわたやうんたらた かんまん…

行者:またお不動さんを呼ぶのか小心者らしく。チキンだからこそ喰われるんだってことをわきまえてないのか?
霊神:こいつぁ自己完結の盲信に陥っとる。他人の言う事、端から聞く気がないようだ。
行者:言ってることとやってることが知悉だね。

つづいて聞いてもいないのに永遠と講釈を垂れ続ける。
霊神:わたしはおっしゃるとおり霊としての権化です。肉体は無くなってしまいましたが、あなたの心や過去は霊視することはできます。どうやらあなたは解釈に「幅」がないようです。霊の世界は複雑で多次元で一筋縄にはいかないものです。人の噂や人の裏の姿のみを真の姿と捉えるような、疑心暗鬼な人にはなってはなりません。決め付けに縛り付けられていては本質を見失います。祟り神としか思えないような恐ろしい存在も、密教では正神扱いされてるケースも多いです。その反対のケースも多いということです。あなたはどこかで強い力を欲しているようにも伺えますが、それでは神の存在についても、ある種の能力についても、堂々巡りで感得されることはないことでしょう。

・・・。

もちろん自分に取り込もうという意図が隠されているわけでもなく、彼らの中にある「真実」の、真摯な訴えとしてのものである場合がほとんど。
しかしとはいえ、天狗についたらおしまい。
その後の霊性の向上に支障を来たしてしまうこともある。


神仏もどきの講釈は正論で達者で哲学的には素晴らしいが、そのプラーナは汚れきっている。
ひとつの譬え。



【附録】 ある行者の研究 





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