もろもろの力

リードビーター著:『チャクラ』より要約



心霊的な力

 われわれの当面の課題にとってこのことが重要なのは、そうおいう力の影響が及ぶ場合に、一つまたはそれ以上のチャクラを媒体にするからである。たとえば、恐怖に襲われた人間のアストラル的身体から放射される振動は、たまたまその近くにある恐怖の雲のかたまりをすぐにひき寄せる。もし人がすぐに自分を取り戻して彼の恐怖を克服できれば、雲のかたまりは近寄れなくて退散する。しかしもし恐怖が残っていたり増加したりすれば、それらは蓄積されたエネルギーを彼の臍のチャクラを通じて発散し、彼の恐怖は狂気のようなパニック状態にまで達し、彼は全く自分自身をコントロールできなくなって、盲目的に危険の中へ飛び込んでいったりするのである。同じように、平静さを失った人は怒りの雲のかたまりを引き寄せ、はげしい感情が流れ込んできて、彼の怒りは狂気のようにもえ上がるまでになる。−−そんな状態になると、抵抗できない衝動に駆られて、ほとんど知らないうちに殺人さえ犯してしまうのである。また憂鬱な気分に負けてしまう人はいつもメランコリーの状態にみちびかれやすい。動物的欲望にとらえられる人は一時的に肉欲の鬼になってしまい、そのため理性をとり戻したときには考えるのもおそろしいような犯罪さえ犯すのである。
 このように望ましくないすべての流れが、臍のチャクラを通して人間に押し寄せてくるのである。しかし幸いなことに、これらとはちがったより高い可能性もある。たとえば愛情とか献身とかいった雲のかたまりがあって、こういう崇高な情感を感じる人間は、心臓のチャクラを通じてそれらの情感の力がいちじるしく高められるのである。